ことばを持ち寄るこころみ「ことばのポトラック」、第16回目の今回は、福島から写真家の赤城修司さんをお迎えいたします。赤城さんは、震災の翌日から住んでいる福島市内の写真を撮りはじめました。全戸の住宅汚染が開始されてからはブルーシートの写真が増えていきますが、「このブルーシートの写真を公表することに、今でも躊躇を感じている。どうして躊躇するのだろうと、という疑問も含めて、僕はこの感情をどこかに残さなければならない、と感じている」と述べています(『Fukushima Traces 2011-2013』)。放射能汚染のことはもちろん、それが引き起こす人間関係の軋轢にも考えを及ばせるのがポトラックの場。赤城さんが撮影した写真を上映しつつ、彼の自問自答を会場のみなさんと分かち合いたいと思います。東京に暮らすわたしたちが職場や友人関係で抱えている問題と彼の問いとは、決して無縁ではないのですから。みなさまのご参加をお待ちしています。(大竹昭子)
◆赤城修司
1967年福島生まれ、1989年筑波大学芸術専門学科群洋画コース卒業。福島市内の高等学校で美術教師を務める。震災後に家族とともに出身地の会津に避難し、そこから通勤する生活をつづけるが、5年後にもどり、現在は福島在住。震災の翌日から自分の足元の僅かな傷跡を記録しておきたいという思いで撮影をはじめ、いまも継続している。2015年に写真集『Fukushima Traces 2011-2013』(オシリス)を出版。
ゲスト:赤城修司(写真家)
司会進行:堀江敏幸・大竹昭子
◎日時
2019年3月9日(土)
18時半開場 / 19時開演(22時終演予定)
◎会場
アップリンク渋谷 スクリーン1
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階
◎チケット代
2.000円
◎チケット購入先
※2011年の初回からお世話になってきた「サラヴァ東京」が閉店のため、会場を、同じ渋谷の「アップリンク」に移しての開催となります。チケットは上記 WEB SITEからのご購入となります。(一部、アップリンク渋谷の窓口での取り扱いあり)
※また、「アップリンク」渋谷の会場併設ギャラリーでは、赤城修司写真展「Fukushima Traces 2011-2019」を開催します。展示期間:2019年3月6日(水)~3月11日(月)まで。
※トークの後に、出演者が推薦する書籍を出版社から提供いただいき、割引価格で販売する「本のポトラック」をおこないます。それらの収益と、入場収入の一部をあわせて、震災関連の活動に寄付いたします。
◆ことばのポトラック vol .16 予告編
(撮影・構成:磯﨑未菜)